4-登山者外来 

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長年趣味としていた山登りを心臓病退院後再開したい気持ちが、強くある。
心臓外科医師から大野病院に「登山者外来」があることを教えられた。
心臓病手術経験のあるものが、山に行けるか、山での注意すること、山で疲れにくい体つくり
でトレーニング方法など知りたい、まずは体を診てほしい、と病院を訪ねた。


登山者外来の紹介
 診ていたたいた先生は、テレビや新聞で著名な国際山岳医の大城和恵医師です。
 特に冒険家の三浦雄一郎氏のエレベスト登山にスタッフとして同行して
 活躍された方で、専門は循環器内科の医師です
先生の詳しいプロフィールなどは「山岳医療救助機構」に載っています
最近のニュースは、今年2018年にエベレストに登頂されたことが新聞に掲載されました。
 北海道大野記念病院のHPから、「診療案内」→「専門外来」→「山岳外来」に辿り着くと
 大城先生の診察日がわかる。お忙しい方で毎月第2週の火~金の間です


登山者外来診察結果  ~北海道大野記念病院 大城医師
 ★第1回診察日 2016年10月4日(火)  
 ●検査内容 ・造影X線検査~ 造影剤を血管内に注射しながら行うX線検査で、造影剤を使用することで病変    
                の存在や性状(性質状態)などが詳しく描出され、診断に役立つ
       ・腹部血管超音波検査~ 超音波で肝臓、胆嚢、胆管、腎臓、膵臓、脾臓、腹部大動脈などを観察する
       ・肺活量検査 ~ 息切れ、呼吸困難、痰が出るなど、肺の病気が考えられる時に行います 肺の容積や
                空気を出し入れする換気機能のレベルを調べる検査
       ・血液検査
 ●診察結果
     ①2年前の冠動脈バイパス手術2か所は、いい状態で良好です
     ②冠動脈血管3本のうち、2本はバイパス手術で守られているが、そのうち1本にバイパス手術の関係の
      ない箇所に、また、バイパスの行っていない血管にも狭いところがあり、新たな動脈硬化が進む恐れがある

     ③このせまい部位が問題ないかの検査を行い、異常があればカテーテルテントを行う
     ④黒い箇所は、コレステロールのカスがたまっている。ここは薬で落ち着かせる
     ⑤肺活量検査では、吐く力が弱い。腹式呼吸でを行う訓練で横隔膜を鍛えること
     ⑥今回の検査では、大動脈瘤は見られなかった。ただ、腎臓の血管が少しだけ蛇行している箇所があるが
      特に問題はない。様子を見る


 ●対応策
     ①次回診断日には、「負荷心筋シンチ検査」で血管の狭い所の様子をみる
      予約日11月15日(火)午前9時半だが、採血があるので9時までに行くこと
      (新病院は宮の沢へ引っ越しがあり、10月15日より新たな場所で診察開始する)
      検査には約5時間要する。大城医師の診察は午後2時半の予定
      ②コレストロール向けの薬「ピタバスタチンCa錠1㎎」を、今日5日から毎朝1錠服用する(取りあえず45日分処方)
     ③呼吸で吐き出す力が弱いので、毎日腹式呼吸法でトレーニングすること
     ④今回の検査で狭いところが見つかったので、次回診断が決まるまできつい運動は避ける事

 ★第2回診察日 11月15日(火)
 ●検査内容 ・負荷心筋シンチ検査
         ~この検査は、血管の形ではなく、その先の心筋細胞の状態を調べるときに使われるのが、心筋シンチです。
          この検査では、心臓に負担がかかった状態と同じ状況(負荷がかかった状態)にするために、
          わざと心臓を頑張った状態にさせ、血流を反映する薬を注射し、どのくらい心筋細胞に血流
          が保たれているかをガンマカメラで撮像する。心臓を頑張った状態にさせるには、運動や薬剤
          によって行うが、血液や脈拍などを循環器内科医師が把握しながらの検査となる。
          次に、安静な状態で同じ薬を注射し、心筋細胞にどのくらい血流が保たれているかを撮像する。
          この二つの画像(負荷時と安静時)を比較することで、心筋細胞の血流にどれ位差があるのかをみる。

 ●診察結果~大城先生
     ①今回の検査では
     ・心臓に負荷をかけた時と安静後の血管内の血液の様子を画像として捉え比較して見る。
      運動したときと安静後の画像が同じようなら心配ないが、運動時薄くなっている箇所があると冠動脈で詰まっている
      と心筋梗塞で、狭いと狭心症と判断される。同じような画像だったら狭心症ではない。
      狭いところがあると、その先へは血液が流れないので心臓の筋肉に酸素がいきわたらない。
   
     ・運動したときはたくさんの酸素を必要とするが、画像で見る箇所が薄くなっているということは血液が少ない
      すなわち酸素がいきわたていない。このことは狭心症が始まっているサインとなる
      この狭心症サインが出ると、胸が痛むとか胸が締め付けられる症状が現れる。
      安静時はちゃんと血液が流れているのがわかる。

     ・今回の検査での画像を見ると明らかに狭心症があると判断される。この狭心症の程度で薬で様子を見たほうがいいのか
      血管内をステントで広げて治療するかの見極めを行う。


     ・この検査治療は、今回は緊急性はないが冬季は心臓にとっては好ましくないのでできれば早めがいい。
     ・前回処方したコレステロールの薬は「ピタバスタチン」は、引き続き検査入院前の分を処方する。

 ●今回の対応策
     ①狭心症の程度判断のため「心臓カテーテル検査」を行う。その状況によりカテーテル治療を行う。

     ②心臓カテーテル検査・治療の担当医師は、循環器内科齊藤泰史医師が行う。

     ③「心臓カテーテル検査・経皮的冠動脈形成術」
       心臓カテーテル検査とは、手首・肘・鼠径部から直径1~2㎜・長さ100cmほどの細い管(カテーテル)を動脈や静脈に
       進め、圧を測定し心臓の機能を評価したり、造影剤を注入して心臓の血管(冠動脈)を評価する検査で、基本的には局所
       麻酔のみ実施される。
  4.入院日:11月30日で大体3泊4日位になる