3-心内膜炎で再入院 2014年12月26日~2015年1月30日 |
|
昨年2014年7月22日に手術入院して、その月25日に心臓手術で「弁」の置換手術と 何らの原因で心臓の内側を覆う内膜(心内膜)に細菌の病巣ができて、 |
|
まずは結論として退院時の医師の話へ |
|
2014年11/25(火) 1/5(月)
|
|
|
●感染性心内膜症とは ~ 「日本心臓財団」HPから抜粋 感染性心内膜炎は、心臓の内側を覆う内膜(心内膜)に細菌の病巣ができて炎症を起こす敗血症のひとつで、早期診断と適切な治療が重要です。 本来、心内膜はなめらかでつるつるしていますが、心臓病のある人や心臓の手術後などでは、心臓内の異常な血液の流れによって、心内膜に細かい傷ができることがあります。そこに血小板などが付着し、たまたま血液に入り込んだ細菌が付着して増殖すると、いぼ状の感染巣―疣腫(ゆうしゅ=こぶ)をつくります。心臓弁に疣腫ができると、弁や弁を支える組織が破壊されて急性の心不全などを起こします。また、疣腫のかけらが剥がれて脳の血管に運ばれると、そのかけらが詰まって脳梗塞や脳動脈瘤などの原因になります。脳以外の血管でも同じように塞栓症を起こす原因になります。 血液中に細菌が入り込む原因は、抜歯など歯科治療や虫歯から口腔内の常在菌が侵入する場合や、泌尿器科や産婦人科の手術の際に侵入する場合などが考えられます。 通常は細菌が血液内に侵入しても、白血球が働いて退治してくれますが、一時的に心臓に入り込んだ菌が、心内膜に傷があるとそこに付着し増殖して心内膜炎が発症するのです。 このように感染性心内膜炎は、心臓病を持っている人に起こりやすい病気です。主な症状は発熱で、長く続くのが特徴です。ほかに関節痛や筋肉痛、末梢血管がつまることから指先などに痛みをともなう赤い斑点がみられることもあります。この疾患には特別な自覚症状がないため、風邪や膠原病との鑑別が重要です。 診断には、聴診や心エコー検査、血液培養による細菌の有無と種類を特定する検査が行われます。 治療は、特定された病原菌に効果のある抗生物質を長期間投与しますが、心不全など重篤な合併症がある場合は緊急手術も行われます。 心臓病のある人や心臓の手術をした人は、発熱が続いたら感染性心内膜炎を疑い、専門医を受診しましょう。とくに虫歯などの治療をした後は注意が必要です。心内膜炎を放置していると、弁膜症や心不全、脳卒中など重篤な疾患の原因になりますので、早期発見、早期治療が大切です。 ●<抗菌剤について>~ 「役に立つ薬情報その1」 「役に立つ薬情報その2」 各HPから抜粋 細菌感染症は重篤な状態に陥ることがあります。肺炎や敗血症など、感染症が原因で死に至ることもあります。 感染症は微生物によって起こります。そこで、原因となっている細菌を排除すれば、感染症から立ち直ることができます。 病原微生物の排除に最も重要な機構は免疫です。私たちが簡単には感染症に罹らないのは、免疫が監視しているからです。また、風邪などを発症しても自然に治るのは、免疫が働いているからです。 ただ、中には免疫の状態が悪くなっている方がいます。例えば、高齢者や乳幼児では抵抗力が弱いです。また、高齢者で糖尿病などの疾患を患っていたり、抗がん剤などを服用していたりすると、これによっても免疫力が低下します。 このような場合、感染症に罹りやすくなります。また、感染症を発症しても治りにくいです。そこで、抗生物質を使用します。抗生物質によって細菌を殺し、免疫の働きを補助するのです。 抗生物質の共通点は「細菌だけに毒性を示す」ことです。ヒトには毒性を示しません。これは、ヒトと細菌の違いを見極めます。 心内膜炎や髄膜炎のように、血中に菌が入って全身に広がる危険な腸球菌感染症は、菌の細胞壁合成を阻害するペニシリン・セファロスポリン系の抗菌剤(ベーター・ラクタム剤)かバンコマイシン系抗菌剤のどちらかに、タンパク質合成を阻害するストレプトマイシンやカナマイシンの仲間(アミノ配糖体)の1つを加えて、2種類の抗菌剤の協力作用によって治療する。 <ゲンタマイシン> 感染症を治療するために使用される薬としてゲンタマイシン(商品名:ゲンタシン)があります。ゲンタマイシンはアミノグリコシド系抗生物質と呼ばれる種類の薬になります。 抗菌薬には、細菌を「殺す」ことで作用する薬と細菌の「増殖を止める」ことで作用する薬の2種類があります。ゲンタマイシンは前者の殺菌性の抗菌薬です。 幅広い細菌に対して効果を有する薬がゲンタマイシンです。専門用語では、「ゲンタマイシンの抗菌スペクトルは、グラム陽性・グラム陰性菌と広域にわたる」となります。多くの抗菌薬が効きにくい「緑膿菌」に対しても、ゲンタマイシンは効果を示します。 ゲンタマイシンを注射薬で使用する場合は腎障害と聴力障害の副作用に注意する必要があります。腎臓に影響を与えたり、耳への障害性によって平衡感覚や聴力に支障をきたすようになるのです。 副作用を避けるためには、薬を投与する前に「血液中の薬物濃度」を十分に下げておく必要があります。専門用語では、「トラフ値(血中濃度の最低値)を下げる」と表現されます。 <バンコマイシン> 抗生物質の中には、細菌を殺すことで「殺菌的」に作用する物質と増殖を抑えることで「静菌的」に作用する物質があります。バンコマイシンは前者の殺菌的に作用する薬です。 抗生物質の使用に当たっては、耐性菌が問題となりやすいです。耐性菌とは、抗生物質が効かない菌のことです。耐性菌によって感染症を発症すると、抗生物質を投与しても症状が改善しにくいです。 これらの耐性菌に対して有効な薬として昔から使われてきた薬がバンコマイシンです。耐性菌に感染したときに使用される薬であり、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)などの耐性菌にも使用できる数少ない薬です。 細菌の細胞壁に対して立体的に作用するため、従来は「耐性菌が発生しない薬」と考えられていました。しかし現在では、バンコマイシンに耐性をもつ細菌が報告されています。VRE(バンコマイシン耐性腸球菌)やVRSA(バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌)などは有名です。 腎毒性や聴力障害などの副作用がある薬であり、投与を行う際は慎重にならなければいけません。実際に使用する時は「血液中の薬物濃度を測定する」「60分以上かけて点滴静注する」などの細かい決まりがあります。 なお、バンコマイシンは腸から吸収されないため、一般的な感染症に対しては飲み薬で治療しない。注射によって直接体内へ投与します。 このような特徴により、耐性菌に対抗するために使用されるものの、同時に慎重に投与しなければいけない薬がバンコマイシンです。 |
|